中村先生が携帯電話を切り、車のエンジンをかけて走らせる。 ――ハンドルを握りながら腹をすかせて待っている二戸の顔を思い浮かべる。 早く家に帰らないと―、と気持ちが少し焦る。 赤信号にひっかかる。 イライラする――。 だけど、家で誰かが俺を待ってくれているって、嬉しいなと思った――。 俺も随分長い間、ずっと一人だったから――。 二戸と俺、似てるとこあるよな。 寂しがりやで、どこかつっぱってるとこ。 似ているところがあるから、余計にかまいたくなる。