――俺の家には小春にあげるコオロギしかいないはずだが、コオロギの鳴き声がうるさいという意味なのか?






「――私のお腹の虫です!もう、ペコペコで倒れそう……。タッ・スケテ―」








――お腹の虫!







――なるほど、腹が減っているってことか。








笑いながら話す中村先生。







シマリスの着ぐるみを着ている二戸 梨杏がお腹をすかせている様子を想像する。








「ハッハッハ。美味しそうな“どんぐり”がいいか?」







「からかわないで下さいよーー!」










「ゴメン!帰ったら、俺が美味しい物を作ってやるよ!」