さっきの恐い顔をした四人の人達は、断固として玄関から先に進まない。







俺は、玄関でずっと立たせたままでは失礼だと思い、家の中へと案内をしたが皆一斉に顔を横に振り誰一人家の中へ上がろうとしない。






それも、そうだろう――。







普通の人なら名前の分からなさそうな色々な種類の虫があちこちにゾロゾロといる。






ぱっと見た限り約120種近くの虫は間違いなくいる。







壁に貼りついているヤモリも……見受けられるが。







まず、この家に上がる事の出来る人間は俺ぐらいだ――。







用事が済めば早く帰りたそうな顔をしている四人の人達。






「ここの家の住人なのか?」と尋ねられた俺。





――違うが、ここの住人と関係がある人間だと伝えた。