キョロキョロと目を動かして周りを確認する中村先生。
――よしっ、誰もいない。
玄関の扉に鍵を差し込み開けて中へ入ろうとした時、「ちょっと、待って!」と四人の誰かに呼び止められる。
ハッ!とする中村先生。
振り返ると恐い顔をした中年の男の人が3人と女の人が1人、ズラリと並んで皆中村先生の事をキリッと睨んでいる。
――なっ、何なんだ!?
外で話をするのは良くないと思い、とりあえず家の中へ入ってもらう。
先に中村先生が玄関に入るなり、大きな蜘蛛の巣が顔に張り付く。
さすが生物の先生、蜘蛛の巣を見ただけでどんな種類の蜘蛛なのかが直ぐに分かった。



