約束を交わした中村先生と二戸 梨杏の2人。






ぐうっ~~~~っ!







音を外した頼りのない小さなラッパのような音。






二戸 梨杏のお腹の音が鳴った。






中村先生が思わず吹き出して笑う。






「アハハハッハ!」





――そんなに笑わないでよ!





口を膨らませて怒る二戸 梨杏。





キラキラした笑顔で二戸 梨杏の事を見ている中村先生。






「ほらっ、早く朝ごはんを食べに行こう、梨杏!」






ドキッン!!







梨杏・梨杏・梨杏。






――先生、私の事今、梨杏って呼び捨てで名前を呼んだよね?





呼んでくれたよね?






先生、私の胸がキュッンってしたよ!







両手を胸にそっと当てる二戸 梨杏。






――ねぇ、先生、もう一回呼んで。