「それから、右のケースに入っている蛙がメスのネコガエルで、名前がタマ。名前の如く猫みたいな鳴き声でニャーニャーと鳴く。


どうだ、可愛い顔をしているだろう?顔に負けないように俺が良い名前をつけてやったんだ―!」






ポカーンとした顔で頭を斜めに傾げる二戸 梨杏。







えっ、可愛いって……!?





蛙が苦手なのに、カワイイわけがないじゃん!






――ネコガエル?






名前がタマ…、ちょっと単純過ぎじゃない?






やっぱり、名前は先生がつけたのね。






何度も言うけど、私、カエル系苦手なのっ!






「……………――。」






嬉しそうな顔の中村先生、学校で生物の授業を教えている時の顔と同じだ――。




「まっ、餌は人工飼料や生き餌を毎日俺があげているから。二戸は、あげなくていいよ」