晴れ時々@先生の妹【第1巻】






――コナキジジイみたいに俺の背中に貼りついて、……重いぞ二戸。







腕を伸ばし、指先を目一杯伸ばせるだけ伸ばす。






――何が、いったいそんなに怖いのか俺には分からない……。







あと少し、あと少しで……、玄関の明かりのスイッチに触れる事が出来る。






――二戸の体が重い…。






中村先生が玄関の明かりのスイッチを指さして叫ぶ。






あぁーーーーーーっ!!





カチッ。






やっと玄関の明かりのスイッチが入る。






ハァハァと肩で息を切らせかなり体力を消耗している中村先生。






照明がついて明るくなった玄関。







今度は二戸 梨杏が先生の背中に顔を埋めて突然叫び声を上げる。







「ギャッーーーーーーッ!」






中村先生と二戸 梨杏が床へそのままバタンと倒れた。