晴れ時々@先生の妹【第1巻】





校長先生の汗の香とはしらず、二戸 梨杏の頭の中はお花畑でいっぱいになっている。







「もういいよ、目を開けて――」







二戸 梨杏がゆっくりと目を開ける。






「先生、何してたんですか…?」







中村先生が黒く汚れた白いハンカチを二戸 梨杏に見せる。






「ほらっ。お前の目の周りがパンダになってたから」





――私、涙を流して泣いたせいでアイメイクが全部流れたんだ。





恥ずかしい……。





だけど、中村先生の優しさが凄く嬉しい。






さらっと優しいところが梨杏の胸をキュンキュンさせる。






思わず先生の腰に手を回してギュッと抱きつく二戸 梨杏。






ハッ!と驚く中村先生。