晴れ時々@先生の妹【第1巻】




――身元引受人。




「二戸の両親に今から連絡をつけます」






二戸 梨杏が会話に割り込んで叫ぶ。





「やめてください!!」




突然叫んだ二戸 梨杏を心配する中村先生。





「どうしたんだ……、二戸?」





やっと、この時がきたとばかりに目に力を入れて話を始める二戸 梨杏。






「――私には、今両親はいません。母親は水商売をしていてお客と逃亡中。父親は酷いアルコール中毒で現在は病院に入院をしています。生計は私がアルバイトで稼いだお金でちびちびと……」





その話を聞いた警察官の松本と中村先生が唖然とする。




中村先生が眉間にしわを寄せた。





「二戸、 お前どうしてそんな大切な話を俺にもっと早くしないんだ!」




二戸 梨杏が小さな子供みたいに涙を流し始める。





「言おうと思った……。先生が生徒指導室を出る前に、言うつもりだったのに――」




儚げな表情の二戸 梨杏。