晴れ時々@先生の妹【第1巻】




中村先生が二戸 梨杏の手錠をそっと外した。





「…ありがとう、先生」





二戸 梨杏がしょんぼりした声でお礼を言い、床からゆっくりと立ち上げる。






そばにいた警察官の松本が女子高生の顔を見て思わず名前を叫ぶ。





「た、たしか君は…、この間、つけまつげを2ダースも盗んだ二戸 梨杏ーー!」





中村先生が落ち着いた雰囲気で後を続けて話す。







「本当に常連で申し訳ないです。今回の事は出来るだけ穏便に片づけたいのですが……」





「いやー。そう言われても、いつも甘く見てるから今回もこんな事に……。料金の未払いの件はどうするんですか?」






「俺が代わりに支払います!」





「じゃあ、後は身元引受人はどうするだね?」