「っは・・・・・・」



その場にしゃがみ込み、肩で息をする。

遠くでは、自分を探している声が聞こえた。




汗か雨か血か分からない液体が全身を伝う。



「どこに行った?!まだ遠くには行ってないはずだぞ!」

「ヤツは怪我をしている!血を辿れ!」



ハッ、と気がつく。


(血・・・・・・・!!!)



振り返ってみる。


どうやら血は大雨のせいで流れて行ってるようだ。



ホッ、として逃げるために立ち上がる青年。







「大丈夫?」


「!!!!!!!」



目の前に立ち憚った大きな影。





「ホラ、行こう?」



「?!お前はっ・・・・・・!!!!!」





全身の力が抜けた青年は、そのまま連れ去られた。