「・・・・・・・・・・何だ・・・・・」



真っ白い、ただの机とパイプ椅子一つある空間の部屋。


其処に一人、男が立っていた。



「9号・・・・・・・・・?えらく小さいなあ」

「うるせぇ」


スーツで黒髪の短髪の男だった。



「何だよ、オレは何で呼ばれたんだ?」



一定の距離を保ち、問いかけた。



「安心しろよ。俺は、依頼人。

天馬グループの社長、天馬 律(てんまりつ)って言うんだ」


「てんま、りつ・・・・・・・・・」


「知らない?」

「あぁ。」

「別にいいや。気にすんな」


ガッ・・・・・

「!!!!!!!」


天馬律に、無花果が腕を掴まれる。


(しまった・・・・・・・・・!!隙ができてたっ)


何者かが分からない警戒心で、咄嗟に全身に力を入れる。

「ッ!!!!!」


「一桁ナンバー、一番弱いナンバーの9号。だけどそこまで悪くは無いな」


脚を振り上げ、男の頭目掛けて回した。


「ぅおっと。瞬発力ヨシ」


あっさりその脚を掴まれて、持ち上げられた。


「うわっ?!」


「脚力も強い。けど軽すぎだな・・・・・」


「離せっ!!!!!!」


がっちりと脇の下に当てられた手を解こうとする無花果。