+Black Blood.





もしかしたら、その手でお互いの首を絞めるかもしれない。




「そ、ら、う。」



(せめて名前はつけたかったなあ・・・・・・・・)



随分野蛮な子供を産んだ、と菖蒲は苦笑する。








(ま、零くんが空羽を愛しているならそれでいい)







紫煙が空に上る。



雲の隙間から覗かせる太陽に、顔を顰めた。






ゆっくり、ゆっくり煙は上り、遠く彼方で淡く空に融ける。