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ガチャ・・・・・・・・・・・。



「・・・・・・・・・ここ、・・・・・・」



真っ黒な車から降ろされ、抱き抱えられながら見上げる。


辺りは焼け野原、あるのは生物の死骸とゴミ。
そこに聳え立っている今にも崩壊しそうな建物。





「国会政府館。」


(だから零を捕まえたの・・・・・・か、・・・・・・)


自然と、龍は公務員なのかと考えた空羽。


「似合わない、龍がここで働いてるなんて」

「どう言う意味だよ」



平然と入り、誰も居ない館内を突き進む。


薄暗い避難階段の様な階段を上って、空羽にキスをした。



「・・・・なに、」

「いや、気の毒ーって。」


眉を寄せ、嫌悪の目で龍を見上げる。



そして、足が止まった。



「ここ。」



階段の少し広い所に出て、小さな扉の前に立ち止まる。

ノックして、龍はその扉を開けた。





「失礼しまーす」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




明るい。
薄暗かった階段との違いに目を細めた空羽。