「りゅ・・・・・・」

「シャワー、浴びてきたら?・・・っつても立てねえか。ホラ」



髪を拭いていたタオルを肩にかけ、ベッドに寝転んだままの空羽を抱き上げる。


それを受け入れ、ぐったりと体を龍に任せる空羽。



「・・・・・ありがとう。一人でいい」


「酷ぇ声だな。本当に一人でいいのか?なんなら俺が一緒に・・・」


「・・・・一人でいい。」



眉を寄せ、龍から下りる空羽は最も不機嫌な顔をしていた。


「・・・・・・ん、そ。出る時言えよぉ」


がくん、と力無くタイルにへたり込んだ空羽を無視してそのままリビングへ戻る龍。






真っ白なタイル、真っ白な壁。

疲れ切った表情をしている自分が鏡に映る。



「・・・・・・ばぁか、」


何となく口にしていたのは、自分への侮辱。


「間抜け、ばか、消えちゃえ」


鏡に映った自分を拳で殴り、はぁ、と溜め息をつく。


そして、自嘲した。




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




こんな事やっても意味は無いのに。



そう思った空羽は手を伸ばし、シャワーを体に浴びさせた。