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声が嗄れて、渇いた声しか出なくなった空羽を抱き上げ、体を拭いてベッドに転がす。
乱れた髪から覗く目は、失笑してしまう程、美麗だ。
「どうしたの?もう限界?」
空羽の身体には、無数の傷。
そして龍の身体にも、爪痕。
どちらも負けずに張り合っている証拠だ。
「っ!卑怯・・・・、だ・・・・・・・・・・・」
大人しくなったのを見計らい、龍は空羽の手首にビニール紐を巻きつける。
「卑怯?そんなの空が暴れるからっしょ。」
眉を寄せ、引っ掻かれて血が流れる肩を見遣った。
「や・・・・・・めろ・・・・・・・」
嗄れた声で、必死に抵抗する。
が、巻き付けられた紐はベッドの柵に結ばれた。
「・・・言っとくけどビニール紐って解き方が無いからね」
「じゃあ、千切る・・・」
「危ないなぁ。手首切れるぜ」
はは、と腰に跨ったまま龍が苦笑する。
「どうする?やめてほしい?」
既に少なくとも5個捨てられた避妊具に目をやり、龍は口元を浮かべた。
「は・・・・・・・・よ、ゆう・・・・」
引き攣った笑みが返ってくる。

