+Black Blood.




□ □ □



中央収容所にて。




「エイト、出て。」





項垂れていた顔を上げると、眩しい金髪。

この髪は染めているものではない、とは最近知ったこと。



「・・・・・何だ?また取り調べ?」



それを聞くと、ひくり、と金髪が引き攣った笑みを浮かべた。





「・・・・・・お前軍事長なんかと知り合いだったのか・・・・、」



眠そうに開けていた眼を見開く。



「仁叉が?!」




じゃり、と鎖が鳴る。










抉じ開けられた籠から、羽根を捥がれた鳥が羽ばたく。



悪血を誑しながら。