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「ッ!!!!!」
早朝、無花果はベッドから飛び起きた。
「・・・・・・・・は・・・はぁ、」
(犯、罪者・・・・・・・・、
あぁ、夢・・・・・・・)
全身汗で濡れていて、握っていた手は爪が食い込んで血が滲んでいる。
「・・・・・・・いちじく?」
「っ、」
ふわりと腰に巻き付いた腕に飛び跳ねた。
隣で寝ていた零の手だ、と確認するとその体に凭れた。
「・・・・やな夢でも見たのか?」
肩が震えていたのが分かったのか、そう言う。
「・・・・・・・・・・・・・・むかしの、のゆめ」
零からは返答が無い。
少し経っても無言だったので、心配した無花果が振り向いた。
と、同時に噛み付くようなキス。
「い、」
唇を少し噛まれ、乱暴に舌が侵入する。
「ぜっ・・・・・・・・・」
「もう、終わったただろ?昔は」
頬をがっしり捕まえて、真っ直ぐ無花果を見遣る。

