+Black Blood.




□ □ □



「ッ!!!!!」



早朝、無花果はベッドから飛び起きた。




「・・・・・・・・は・・・はぁ、」


(犯、罪者・・・・・・・・、
あぁ、夢・・・・・・・)



全身汗で濡れていて、握っていた手は爪が食い込んで血が滲んでいる。




「・・・・・・・いちじく?」
「っ、」


ふわりと腰に巻き付いた腕に飛び跳ねた。

隣で寝ていた零の手だ、と確認するとその体に凭れた。



「・・・・やな夢でも見たのか?」



肩が震えていたのが分かったのか、そう言う。





「・・・・・・・・・・・・・・むかしの、のゆめ」



零からは返答が無い。



少し経っても無言だったので、心配した無花果が振り向いた。
と、同時に噛み付くようなキス。



「い、」


唇を少し噛まれ、乱暴に舌が侵入する。



「ぜっ・・・・・・・・・」


「もう、終わったただろ?昔は」




頬をがっしり捕まえて、真っ直ぐ無花果を見遣る。