「腰を上げてよ」

「うごっ・・・・くな!!」

今耐えてるんだから、と言う声。



「足が震えてる」


ベッドに這うように立っている無花果の身体をそのまま抱き竦めるような形にし、低くなった腰を持ち上げる。



再びの、裂帛。



と、同時に嗚咽も漏れはじめる。



「しっ、んじゃえ・・・!!じんざもッ、ぜろ、も、りつも・・・・・っ、!!!」


「泣かないでよ」


口ではそう言いつつ、無花果を引き上げる。


「うあ・・・・・ッ」



しまった、後ろ向きじゃあ顔が見れない、と仁叉は思いながらも心地良くも思える嗚咽を聞く。



「・・・・・辛い?痛い?」

「シネ・・・・・」

「・・・・・・・・・」


ばこん、と鈍い音がする。



と同時に力尽きた様にベッドに身体を托す無花果。


「あれ、まだ終わってないよ」

「・・・・・・ぅ、」



右脚を持ち上げ、寝かせている向きを変えた仁叉。



涙と汗でぐしゃぐしゃになった顔。苦痛と嫌悪に顔を歪め、未だ仁叉を睨み上げ続ける。




「そう、この顔が見たかった」



抱き締めると同じ動きで悲鳴が部屋に木霊した。





「まだ、終わったと思わないでね」






__________
__________
_______
___