カチャン、と太腿に着けていた銃をあっさり外される。


「こんなの無駄なだけなのに」

「ハッ」


隙を見計らい、無花果は腕に着けていたナイフを引き抜く。


カチャンッ・・・・・・


「っ、」

「ナイフで俺に挑もうなんて100年早い」


床に頼りなく落ちた銀色を見る。



「っあ・・・・・!ちょ、」



無花果の体がベッドに沈み、手首を踏み付けられる。



「あとは何処に隠し持ってる?」

「離せ・・・・・・・・ッ!!」

「あのね、自分が持ってる武器で自分が傷付けられる可能性があるって考えないの?」

「っ、知らねぇッ!とにかく相手が怯めば俺は良いんだ!」

「全く・・・学習しないね本当」

「痛ッ・・・・!!!」



ガチャン、カランカラン・・・・・



床に、重たい銃とナイフが転がる。


「あとは、脚?」

「ぎゃっ!!」



銃弾を巻き付けている黒いベルトの金具を外し、太腿から剥がし落とす。



「武器が無ければ、何も出来ない癖に」

「いや、できるよ。」


ガツン。



振り上げられた無花果の脚が仁叉の肩に直撃する。



「・・・・・・・パンツ・・・・。」

「あ?」

「そう言うのも直そう。」



腑抜けた顔をした無花果を殴った仁叉。