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「仁叉、だっけ?俺に変な感情持つな、って言ったよなぁ・・・・・・・・」
自室と言えば、広すぎる部屋。
「ん、言った。」
どれもが純白で、零が立っている所にだけ、血液が燦爛している。
「育て親だっけぇ・・・・?
にしては、行き過ぎた愛情だな・・・・・」
ぶるぶる、と筋肉を痙攣させ立ち上がる。
「親が子供を抱いたり、キスしたり、壊したり・・・・・・?」
「俺は空羽を壊した覚えは無いけど」
「そうか?今頃壊れてる気がするが」
段々大きくなっていく地下からの物音。
「そりゃ、壊れもするだろ。今まで男として育ってきたアイツが、いきなり女だ、って言われても。兄貴のエイトもソレを可哀想だと思って、何にも言わなかったんだからよぉ・・・・・・・・」
「でも、女として育ってたら、今頃奴隷だよね」
「手前ぇが無花果かわいいかわいいって思ってたら、臆病になって、女として育てるのが怖くなったんじゃねぇのか?」
「・・・・・・・・・・・・・」
真っ直ぐな眼が、仁叉を睨み上げる。
「・・・・・・・・・君は、空羽の何を知っているの?」
「さあな。でも、手前ぇよりは無花果の事知っていると思う。」
「収容所で初対面の君が?」
「初対面、って決め付けるのは早いと思うぜ」
バァンッ・・・・・・・・・・・・
隙を突き、零の銃が発射する。

