もうすっかり梅雨も明け、夏本番となった頃、 夕真はまた転校して行った。 気持ちは通じ合っても『付き合おう』と言う言葉は、二人とも出さなかった。 いや、出せなかった。 子供のあたし達にはどうすることも出来ない現実。 それは、二人とも分かっていたから。 .