ホタルが舞う季節


驚きを隠せないあたし。


「ゆ、ゆうま??」


「泣くな。そんなに康平が好きか?」


えっ、何で?


「俺は、俺はひかりが好きだ。」


突然の告白に、さらに強く抱きしめられ身動きが取れない。


頭が混乱する中、


「行くぞ。」


そっと体を離し、手を引いて歩き出す夕真。


何もなかったかのように冷静な夕真に、あたしはただただ従うしかなかった。