それでもゆっくりと歩く中、足が縺れ転びそうになってしまった。 一息入れようと足を休めると、 「ほら。」 スッと後ろから差し出された手。 見れば康平が優しく微笑んでいた。 「あれ?まだ行ってなかったの?」 「ああ。雨降っちまったからな。」 康平の手を握ると、康平はゆっくりと歩き始めた。 .