じりじりと待つ間、私は何度も時間を確認している。そして20分経ったころ、呼び出しの鳴った携帯の通話ボタンを素早く押した。
『海野雪さんの携帯で間違いないですか?』
「はい」
『審査の結果なんですが、ちょっと問題がありまして……』
やはりダメだったようだ。こんな私に貸してくれる金融会社など、闇金融くらいだろう。
しかし、あきらめかけた私に男は続けた。
『海野さん、クレジットカードはお持ちでないですか?』
「え、持ってますけど」
『限度額はどのくらい残ってます?』
私は一応カードは持っていたが、いつも現金でしか買い物をすることはなかった。
クレジットなら限度額そのままに残高はあるはずだ。
「50万くらいだと思いますけど」
『じゃあですね、お貸し出来ますよ』
「ホントですか!」
思えばそのときに気づくべきだった。いや、普段の私なら、すぐにおかしいことに気づいただろう。
男は私が今いる場所を聞いてきた。
言われた通りに答えると、そのまま歩くよう指示された。目印を次々と言われ、そのたびに角を曲がる。そして着いた先は、カー用品の店だった。
「あの、ここでどうすれば……」
『はい、ここでですね、当社の指定する商品をカードでお買い上げください。それをこちらに送っていただければ、その商品を換金してお支払いいたしますから』
「は、はい」
『それでですね、貸付金は約38万円とお考えください』
「え、そんなに借りなくていいんです。5万円くらいで」
『いえいえ、こちらもそんな小額のお取引はできません。多く借りる分には問題ないでしょう。ご不要ならそのお金をクレジット会社に返済すれば良いだけですから』
「はあ……」
『海野雪さんの携帯で間違いないですか?』
「はい」
『審査の結果なんですが、ちょっと問題がありまして……』
やはりダメだったようだ。こんな私に貸してくれる金融会社など、闇金融くらいだろう。
しかし、あきらめかけた私に男は続けた。
『海野さん、クレジットカードはお持ちでないですか?』
「え、持ってますけど」
『限度額はどのくらい残ってます?』
私は一応カードは持っていたが、いつも現金でしか買い物をすることはなかった。
クレジットなら限度額そのままに残高はあるはずだ。
「50万くらいだと思いますけど」
『じゃあですね、お貸し出来ますよ』
「ホントですか!」
思えばそのときに気づくべきだった。いや、普段の私なら、すぐにおかしいことに気づいただろう。
男は私が今いる場所を聞いてきた。
言われた通りに答えると、そのまま歩くよう指示された。目印を次々と言われ、そのたびに角を曲がる。そして着いた先は、カー用品の店だった。
「あの、ここでどうすれば……」
『はい、ここでですね、当社の指定する商品をカードでお買い上げください。それをこちらに送っていただければ、その商品を換金してお支払いいたしますから』
「は、はい」
『それでですね、貸付金は約38万円とお考えください』
「え、そんなに借りなくていいんです。5万円くらいで」
『いえいえ、こちらもそんな小額のお取引はできません。多く借りる分には問題ないでしょう。ご不要ならそのお金をクレジット会社に返済すれば良いだけですから』
「はあ……」



