私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~

いつでもそうだ。裕福な人間は、貧困にあえぐ人間からさらにむしり取ろうと魔手を伸ばしてくる。

貧困にあえぐ私たちが、すがるような思いで伸ばした手に、いつも偽物をつかませて貴重なものを奪ってゆく。

そして、大笑いするのだ。


あのときも、そうだった──



闇金業者と分かっていても、毎月の振込みはしないといけない。でないと、奴らはどんな取立てをしてくるか分かったものじゃない。

毎月3週目の土曜日に振り込むことにしている。

平日はずっと仕事をしていなくてはならない。夜勤があればまた違うのだろうが、この会社では、女性の夜勤は認められていなかった。


(これだけ働いたお金が)


ATMの前に立つたびに憂うつでしかたがない。

他人を追い込んでお金をもうける事しか考えていない奴らに、毎月法外な金利を支払わなければならないのだ。

総支給額は約32万円。

それから寮費の35000円が引かれ、所得税や各種保険料、年金、それに光熱費をさっ引かれると、残りはわずか22万足らずだ。

それから借金の返済のために使い切ったカードローンの支払いに、携帯代も払えば、一日を1000円以下で過ごさなくてはならない。


支払い計画によれば、あと6年間だ。


そのころ私は婚期も逃しているだろう。そして何もない状態から人生をやり直さなければならないのだ。