私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~

どうにも頼りにならない。田中と渡辺にも腹が立つが、この男にも同じくらい腹が立つ。

結局は事なかれ主義なのだろう。


だったらその「事」を起こしてやれば、どんな反応を示すのだろうか。


「明日、社員さんにも報告しようと思ってますから」


それを言うと、山内の顔色が変わった。


「ちょ、ちょ、ちょっと、それは待って!」

「なんでですか?」

「あ、こっちの問題はさ、こっちで処理しないとさ……ね」

「出来るなら良いですけど、こっちだって気分悪いし」

「大丈夫、もう絶対こんなことないようにするから、ね」

「……じゃあ、お願いしますよ」

「はい、はい!」


まったく、どうしてこんなが私たちの上に立っているのか不思議でならない。いまいち胸の内は収まらなかったが、少しは手を打ってくれるだろう。



その日、寮に帰った私のもとに、一本の電話が入った。


「もしもし、井原だけど」


それは、この現場を取り仕切っている派遣会社の責任者からだった。


「あのさ、妙な話を社員にさんに吹き込まれると困るんだよな」