私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~

「なんでそんなに隠すの?」


立ち止まって、私は聞いていた。


「あー……っと」

振り向いた春樹は、一瞬口ごもった。が、その理由を明かしてくれた。


「あいつらさ、今日休日出勤してるはずなんだよ」

「はあ?」

「だからな、今は夜勤で働いてるはずなの」

「どういうこと……てゆうかそれって」

「今日は社員が誰も出勤してないはずだからな、サボってんだろ。俺たちと顔を合わせたらバツが悪いだろ」

「冗談でしょ。私たちは、いっつも真面目に仕事してお金もらってるのに、あいつらは、いっつもサボってばかりじゃない。そのうえ仕事放っぽりだしてお金だけもらうって」

はらわたが煮えくり返る思いだ。

こんなことがまかり通るなら、私たちは馬鹿を見ていることになる。


しかし、鼻息を荒くする私を見て、春樹は苦笑してなだめた。


「他人は他人、自分は自分だ。放っとけって」

「放っとけるわけないじゃない。こんなの不公平じゃない」

「そうでもないって」

「どういうこと?」

「結局は全部自分に返ってくる。長い目で見てればな」

「そんな気長に待てません」