私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~

何となく構造が見えてきた。

闇金が忍び寄ってくる構造に似ていなくも無い。どうしようもなくなった人間の、パニック寸前の心理状況を見計らって罠をかけてくる。

そして、罠かもしれないと思いつつも、それを手にしてしまうのだ。


派遣会社というのも、それに似ている。

本当は正社員として働きたい願望を持っていても、明日にも食べるものすら買えない状況であれば、その場しのぎでも働き始めるだろう。

が、いったんそのサイクルに嵌ってしまうと、現金収入=その日の支出という構図が待っている。

「海野さんも経験してきたからわかると思うけど、その日暮らしってのは、意外とお金がかかるのよね。一泊1500円でも一ヶ月で60000円。毎日の交通費だって、定期じゃなけりゃバカみたいにかさんじゃうしね」

例えば、少し不便な土地でも、古いアパートならば30000円台で探せる。食費も米を焚けばかなり浮くし、光熱費も何千円で納まる。

これだけ安い賃金で働かされてる割には、そうとう不経済な生活を送っているのだ。私たちは。