私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~

しかし、

(どこでも同じだね)

コンベアの前にずらりと並んだ年増の女たちに目をやると、苦笑いしか出てこない。

現に、ここではさらに壮絶な女の争いが繰り広げられている。


コンビニ弁当には、おばさん達の呪いが振りかかっているといっても過言じゃないだろう。

あんな悪口だったらバイ菌もよりつかない。

賞味期限は、もっと長く出来るんじゃないだろうかと思ったりもする。



夕方5時。ようやくその汚物のような雑音から解放されて、私は痛くなった背中を伸ばした。



駅までの送迎バスに乗り込み、都心に帰って就労分の給料を受け取る。

明日の仕事の確認は、その場で行った。

また今日と同じ現場だそうだ。うんざりという気持ちが半分、明日の食い扶持が確保できたという安心感が半分。


まあ、うんざりするというのは私の甘えだ。


とりあえず、あと2時間ほど時間をつぶせば、また寝床につける。それだけでも感謝しなくてはならない。



私が事務所を出るのと入れ替わりに、ひとりの女性が入ってゆく。

その顔に見覚えがあった。


(確かこの前……)


私に声を掛けてきた女性だ。