「俺も最初嫌だったんだけどさ、わりと始めると楽しいんだよ」 「そういうもんなのか?」 『文化祭なんて、そんなもんだ』 兄さんは、そう笑ってリビングに戻っていった。 『翼さん、ホスト似合いそうだね』 「だな」 『耀羽も頑張ろ?』 「…まぁ少しくらいは頑張ってもいいかな」 『…素直じゃないのね』 「…うるせ」 お互い見合わせてクスリと笑う。 俺らは静かに部屋へと続く階段を上った。