次の瞬間、真っ白い翼の生えた綺麗な天使が現れた。日和が翼を出したんだ。
「日和…ちゃん?」
『慶君、アタシが見える?』
「うん。スゴく…綺麗だよ」
どうやら日和の、この姿は慶に見えてるみたいだ。それに日和自身の声も聞こえている。
…俺の出番は、もう、ないな。
『アタシ…慶君と出会えて良かった』
「俺も…俺もだよ」
『慶君はアタシの憧れだよ』
「うん…」
『アタシは、いつも耀羽の傍にいるから…会いたいときは…耀羽のところに来てね』
「分かった」
『もう、あんまりこの姿では会えないけど代弁してもらえれば話できるから』
「うん。日和ちゃん、聞いてもいいかな?」
『何?慶君』
慶は日和の耳元で何か囁いている。そして真っ赤に頬を染めて頷く日和がいた。
何だアイツら…。
その後、日和は慶に1枚、自分の羽を渡していた。『御守り』だってさ。


