「日和が慶に言いたいことあるんだって。俺が日和の言ってること代弁してやる」
「う…うん」
『慶君…日和だよ。アタシの声は聞こえないよね。だから…耀羽に代弁してもらうね』

俺は日和の言うことを代弁していく。

『アタシね…慶君に伝えなきゃいけないことあるんだ』
「何かな…日和ちゃん」
『ありがとう。慶君』
「…!」

慶の瞳が潤んできた。

『アタシ…慶君がいなきゃ…前に進めなかったよ。ありがとう』

そこまで代弁すると慶は泣いていた。

「どうして…どうして俺には日和ちゃんが見えないんだよ!」

慶は泣いて叫ぶ。日和も泣いていた。そして日和は何かを決心したように瞳を瞑った。