「………」

大樹まで俺は走る。少女は木の下で止まった俺に視線を向けた。

「お前は何でいつもそこにいる」

そう俺が聞くと少女は吃驚した表情で俺を見つめた。

『あなたは…アタシが見えるの?』
「は?何言ってんだ、お前。見えるに決まってるじゃん」
『だとしたら…あなた、おかしいよ』
「は?」

見えて何がおかしい。

『アタシは…天使よ?』
「はぁ?」

お前の方が言ってることおかしい。

そう言いたくなった。