「南ーっ!!」


重い屋上のドアを勢いよく開ける。


落ちかけた日が、夕焼けを運ぶ。


「鍵閉めてな」


先に来ていた南は既に寛いでいる。


うちの学校の屋上は開放されてるんだけど、


早い者勝ちが暗黙の了解。


一番乗りの人が鍵閉めちゃえばいいのだ。