聞きたいことだってあるのにー…




「妹尾先輩!?」


勢いよく準備室の扉が開いた。

「…」

また、来たよー…



「岩瀬!ちょっと、泰葉に近づかないでよ!」

「安川先輩、邪魔」


妹尾を前でガードをしていた安川が、岩瀬に強引に退かされた。


「い…岩瀬くん」

「妹尾先輩」


ジリジリと近付いてくる岩瀬に、少し後ずさりをする妹尾。



「会いたかったです!」


そう言うと、ガバッと抱きついた。



「!」


「岩瀬、犯罪だぞ」

「ちょっ!泰葉に触らないでよ!離しなさい」


岩瀬にドカッと蹴りを入れる安川。

立川は…



ニヤリと笑い、こちらを見ている。
立川はいつもなら、抱きつく前に阻止できているはずー…


「…」




あぁ…そうかー…


俺がヤキモチ妬くのを待っているのかー…




でも、残念だが立川の手にのるわけにはー…



「岩瀬!泰葉にキスしないで!!」




「…」






…ちょい、待て。