「以上。1日、真面目に授業受けろよ」

「あはは!真面目ってウケる」
「俺たちは、いつも真面目だぜ?高橋先生」


「…そういうところが、真面目じゃないんだ。大人しくしててくれよ」

「「はーい」」


…わかってないな…コイツら。

はぁ…と小さく溜め息をつきながら、後ろ髪を引かれる思いで教室から出た。



出席簿を片手に、職員室に向かって歩き出す。



1日、何も問題なく過ごしたい…


いつも、朝はそう思っているが…なかなか、思った通りにいかない。



「あ…」


途中まで歩いたが、足を止めた。


そうだ。
妹尾に電話しなきゃいけなかった。

体調のことも聞かなきゃいかんな。



職員室に向かっていた足を逆方向に向かせ、さっきよりも早いスピードで歩く。






向かう先は、屋上。