「そう言えば思ったこと聞いていい?」
「なんだよ」
「私って本名、名乗った方がいいの…?」
「本名以外に何名乗るわけ?」
「だってこの姿の私と本当の姿の私が同姓同名じゃ笑えることない?」
「何お前。
また俺の家に来る気?」
ニヤリと妖しく笑う紫苑
何言ってんだろ、私
須藤家にまた来るわけなにのにさ…
「もう今の質問忘れて」
部屋の前でずっと話してたら中から声がした
「兄さま?
帰ってきたの?」
襖を開けて紫苑が中に入る
「ただいま、鈴」
「おかえりなさい、兄さま」
鈴と呼ばれた子は紫苑の姿を見ると抱きついた
「兄さま、その隣の子は?」
「この子は俺の友達の親戚の妹
鈴の部屋に今日だけ泊めてもいいかな?」
「うん!
鈴の部屋広いから良いよ」
この子って誰なんだろ…?
さっきの女性といい、この子といい…
「こいつは俺の妹の鈴夏
病弱で家出れないから友達がいないんだよ
だからお前が仲良くしてやれ
因みに小2」
こそっと耳打ちされる
あぁ、妹なんだ
なんとなーく雰囲気が似てるんだよね

