「あれ?るーちゃんじゃん!」
被服室へ入ると真っ先に駆け寄ってきた零菜
「ほんとに零菜ってファッション部だったんだ」
「あれー?零菜、るーちゃんに部活のこと言ってないよね?」
「知らなかったよ。移動中に男子が話してたんだよ」
「へぇ、そうなんだ」
零菜は興味なさげに答えた
と言うか冷たく答えた
だがすぐに笑顔になりいつもの零菜に戻った
「演劇部の為に零菜頑張りまーす♪」
さっきの表情はなんだったんだろ…
ま、気にしなくていっか
ファッション部と演劇部で分かれて座った
「人魚姫とか私、憧れたな」
「王子様とか居たら良いなってよく思ってたなー」
「あら、でも今の瑠璃には王子様が居るじゃない?」
「あれの何処が王子なの…」
柚稀の隣に座りファッション部の顧問の話を聞きながら小声で話していた
「えーだって…かっこいいし、頭脳明晰だし、運動神経抜群だし…あと須藤家の跡取り息子だし!
ま、たかやんの方がかっこいいけどね☆」
「ええぇぇぇぇぇ?!」

