「な…っ!!」 急に天野川君が私に近付いてきて、俯いていた私の顔を覗き込んできた。 キレイな顔が目の前にあって、思わずドキッとしてしまう。 「俺とお姉さんなら友達だよね?俺と行こうよ。絶対楽しいよ?」 顔だけじゃなくて、声もキレイ。 中性的な、妙に艶のある声で囁かれて…私はあたふたしてしまう。 「バカなことを言うな。」 健ちゃんの、低い声。 いつもより低い気がした。 そして私を庇うみたいに、天野川君と私の間に強引に入ってきた。 「他の男と行かせる位なら、俺が行く。」