「あぁ…もう12時過ぎちゃう…眠くない?」

「俺は平気だけど…美雨、明日仕事じゃん」

「だねー…」

「送るよ」




 空といるとすごく時間が早い。






 一つ一つの優しさが頼もしくていつも頼っちゃう。







「…あ、雨降ってる……」

「…ッ」

「空!?」

「…平気だから…行こ」




 平気じゃないくせに…頭の中…ぐちゃぐちゃになってるんでしょ?






 …ここまで雨が憎いなんて思ったコトないよ。







 なんで降るの?





 私はいつものように鞄から飴をだして空の口にいれた。




「美雨味だよ」

「…ミルク味じゃん」

「空、1人で帰るから…空は部屋に居て?」

「無理」



 こっちが無理だよ。