特別なあだ名

「ああ　あのさ、最近はどうなんだ?」

「えっ　何が?」

「元彼の事」

「あー」

「まだ、引きずってるのか．．．?」

「うーん　わかんない　本当に好きだったんだよ」

「ああ」

「でもね、最近は．．．」

龍牙のことばかり考えてる。

とは、口に出せなかった。

「胸があんまり痛くなくなってきた　それでも、やっぱり今彼と二人で歩いているの見るのはきついかな」

不意に龍牙の手があたしの腕を引っ張って、あたしは龍牙の胸の中。

「．．．．．けよ」

「えっ」

「俺にしとけよ」

「龍牙．．．」

「お前の事泣かせないから」

「本当．．．?」

「ああ」

「あんまり可愛くないよ」

「皆は可愛いって思ってる」

「全然素直じゃないし．．．」

「十分だよ」

「こんな女だんっ．．．」

言い切らないうちに、唇を塞がれる。