走り出したバイク。

目の前の腰を抱きしめてつかまる。

龍牙の体温が、気持ちよくてもっと一緒に居たいと思った。

けれど、あっという間に学校に着いた。

「ありがと」

「部活してねぇだろ?」

「うん」

「また迎えにくる」

「そんなの悪いよ」

「前にも言っただろ?」

「え?」

「俺がしたくてしてるんだよ」

「ありがと」

「じゃあな」

「うん 時間ははっきり分かったら、メールする」

「ああ」

あっという間に龍牙は見え無くなった。

「ちょっと、小子!!」

「あっ繭」

「大丈夫なの?」

「うん もう覚悟は決めたから」

「そっか・・・っで、あの人誰よ!?」

「お友だち?」

「えーー!!」

「まぁ、後で話すから教室行こ?」

「うん」