涙が溢れて、止まらない。

結局、泣き疲れてまた眠ってしまった。

「起きた?」

「うん」

「目、腫れてるよ?」

「泣いちゃった」

「帰ろうか?」

「うん」

二人で帰り道を歩く。

「祥子、運んでくれたのは翔君だよ」

やっぱり…

だから、翔の香りがしたんだ。

どうして…

どうして…

「…き」

「え?」

「好きなの…大好きなの」

バレンタイン前日。

あたしの気持ちを翔に伝える。

そして、その気持ちを込めてチョコを作った。