特別なあだ名


いよいよ、一学期最終日。

「行ってきます」

「行ってらっしゃい」

「よう」

「あっ翔おはよう!!」

「行くか?」

「うん」

校長の長い話が終わり、教室に戻って来たあたし達。

「くれぐれも、羽目を外さないように」

「はい」

「じゃあ、解散」

「なぁ、今日はどうする?」

「あたしは、図書室行くけど?」

「じゃあ、俺も行く」




〔翔〕
ココは今、小説を書いている。

とても真剣な横顔が、凛として奇麗。

ピロロロロンと静かな図書室に着信音が鳴り響く。

「あっ秀君だ 話があるって言ってるんだけど?」

つまり、俺はどうするのか?と聞きたいのだな。

「あっ・・・まだいる」

「わかった 先帰るね」

「ああ」

いそいそと準備をするココ。