特別なあだ名

「ごめん 待った?」

「いや 何かあったのか?」

「ううん ちょっとHRが長引いたの」

言おうか迷ったけど、自分のこと悪く言われたのは嫌かなと思い言わなかった。

あたしは、初めて龍牙に嘘をついた。

「じゃあ、行くぞ」

「うん」

告白の事は、龍牙に知られたくなくて結局南だけが知っている。

そして次の日からあたしに、雅也君は今まで以上に話しけるようになった。

「おはよ 宮崎さん」

「あっおはよ」

「まだ、彼氏と別れないの?」

「ごめん 龍牙のこと好きだから」

「ぼく・・・」

「小子ー」

雅也君が何か言おうとした時、南がきた。

「ちっ」

雅也君は舌打ちをして、行ってしまった。

「またー?大丈夫なの?」

「うっうん」

「龍牙くんに言わなくていいの?」

「心配かけたくないから...」

「まぁ、気をつけなさいよ」

「うん」

あたしは雅也君がこれ以上何かしてくるとは、思っても無かった。