ここからは唯斗目線でお送りいたします

最初から、訳分からない奴だった。

「もー柏木!!寝すぎ」

「うっせぇよ」

夏休みが開けて、まだ始まったばかりの学校。

何かと決めなくちゃいけないらしくて、ホームルームが長い。

眠たいから寝てるのに、隣の女がうるさい。

誰も俺を恐れて話しかけてこないのに、こいつは普通に話しかけてきてウザイ。

「そんなに、寝てたら一番めんどくさいのされちゃうよ」

「別に、なってもしないからいい」

「もーじゃあ、一番楽な理科係にしよ?」

「はぁ?」

何でそうなるのか本当にわけが分からない

「だって他の子としたら絶対サボるし だから、あたしが見張ってあげるの」

本当にお節介で、ウザイ女。

「嫌だ」

「次、理科係」

「はい! あたしと柏木でします」

「勝手に手ぇあげんなよ」

「いいじゃん 別に」

そんな感じで本当にウザイ隣の女。

だけどいつの間にか俺の中で何かが変わっていった。