こんな風にグダグダ悩んでは、自分の部屋の窓を開けて、叫んでみる。

いつものことだから、家族も気にしてないようで、私の様子を見に来たりはしない。

…それにしても、ホント、むかつく。

今頃あいつは、どこで何をしてるんだろう。

毎日、毎日、気になって。

どうしようもなく、彼が気になって。

いつも、彼のことを、考えてしまっていて――

「私、バカみたい…」

床にへたりこむ。

失踪したやつのことが、

幼いころの、記憶だけなのに、

こんなにも…好きなんだ。

「バカぁ…、もう、私のバカぁっ!」

両手で、顔を覆う。