そんな事を考えていた時、
彼女は立ち止まり、こちらへ振り向いた。

<<ありがとう。あなた達のお陰で、私、道を見つける事ができました。本当にありがとう…>>

そう言い、女の子は空気の歪みの中へ足を踏み入れた。

     ――リーン…

そう言い残し、彼女は光を発し、消えていった…
鈴の音と共に…

 「…行ったな…」

光が消えた後、ルイはそう言葉を漏らした。

 「…」

無言のカリン。

不意にカリンを見る。と…

       フラッ

 「!カリン!?」

カリンの体が崩れ落ちる。
それを支えるルイ。

 「カリン?」

「…」

カリンは眠っているようだ。

その寝顔を見て、ルイは微笑み、カリンの頭をなでるのであった。