あれから1ヶ月の後…


木に寄りかかり、星空を眺める2人の姿…

青い瞳を星空へと向ける綺麗な顔立ちのルイ。
そして、綺麗で、幼さの残る顔を向けるカリン。


2人は無言のまま星空を見つめていた。


ルイは、瞬く星空を見つめながら、カリンの父であるノワールの言葉を思い出していた…



~『君に、頼みがある…』

 「頼み…?」

 『カリンを、頼みたい…』

 「?」

 『私は、カリンを幸せにする事ができなかった…だから君に、カリンの事を…カリンを幸せにして欲しい…クッ…』

 「!大丈夫ですか!?」

苦しそうに咳き込むノワール、それを心配するが、ノワールは続ける…


 『頼む…カリンを…ゴホゴホッ…カリンを…ゴホッ…』


その意志の強さに、ルイは答える…

 「わかりました…」

 『よかった…君なら、カリンを幸せにしてくれると、信じてるよ…』


 「必ず、カリンを…」


そう、誓ったのだ…~



 「ルイ?」

 「…ん?」

カリンの声に、現実へと引き戻されたルイは、星空から目を離す。


すると、そこにあったのは、心配そうに見つめるカリンの姿。


 「考え事?」


その表情を見ると…口元が緩んでくる…


 「いや、幸せだなって思ってな」

 「ルイ…」


本当の事を言ったまでだ…


本当に幸せなのだから…


仲間といれて…


そして何よりも、カリンといれて…